【行動経済学】ナッジ理論とは?実践するポイント・実践例までわかりやすく

心理学

よく「ナッジ」って聞くけど何がなんだかさっぱり…

この記事ではナッジについてよくわからない人に向けて書いています。

この記事を読むことで「ナッジとは何か」という疑問を解決し、自らナッジを実践することも可能になります。

僕自身、心理学を勉強しつつ経済学も勉強し、行動経済学を独学しており、その中で得た知見を紹介していきます。

こんな人に読んで欲しい
  • ナッジについてよくわからない人
  • ナッジを実践してみたいと思っている人
  • ナッジの具体例を知りたい人

    【行動経済学】ナッジ理論とは?
    実践するポイント・実践例までわかりやすく

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    ナッジ理論とは?

    ナッジは英語で”nudge”と書き、直訳すると「肘で軽くつつく」という意味になります。

    そこから行動経済学の世界では、人を無意識のうちに正しい意思選択・行動をするように誘導するという意味になっています。

    これまでの「経済学」では人間は完全に合理的な行動をとることを前提に人間の行動を推測してきました。

    しかし実際は違います。

    人間には思い込みや周りの環境に応じて、非合理的な判断を下すこともあるのです。

    そのような人間の性質を考慮したのが行動経済学であり、その行動経済学という学問の中で「ナッジ理論」が生まれました。

    そしてこのナッジ理論は現代において、人々を正しい意思決定・行動に導くために実践されているのです。

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    ナッジ理論の具体例

    知らず知らずのうちにナッジ理論は世の中で実践されています。

    どのように実践されているのか、その一例を紹介します。

    無料体験後の有料サービスの継続

    ○週間の無料体験後、退会申請がなければ自動的に有料サービスに加入します

    このような文言を見たことはありませんか?

    僕が実際に有料会員として利用しているサービスではすべてこの文言を目にしました。
    無料体験の後には自動的に有料サービスに登録されるという仕様です。

    無料体験の後、デフォルトをそのまま有料サービスを受け続けることとすることよって、より多くの人がその有料サービスを引き続き利用するようになります。

    なぜなら、人間は非常に面倒くさがりだからです。

    無料体験後に

    「無料体験が終了しました。更新しますか?」

    と利用者に聞いて、カード情報を入力させようとすると、多くの利用者はこの流れが面倒で離脱してしまいます。

    それなら無料体験の段階でカード情報を入力させておいて

    無料体験後は勝手に有料サービスに移行するので、退会する方はそれまでに退会してね
    という仕様にしておくのです。

    そうすることで利用者は退会手続きが面倒となり、継続する可能性が一気に高まります。

    スティックドットコム

    アメリカには「スティックドットコム」というサービスがあります。

    これは1日の目標(禁煙、運動など)を入力し、一度一定のお金を預けます。
    そして目標を達成したという自己申告をすれば、そのお金が戻ってくるというシステムです。

    また、目標を達成できなかった場合、自分のお金は帰ってこず、そのお金は自分が嫌いな団体などに寄付されるのです。

    そのため、利用者は登録した目標を必死になって達成しようとします。

    これもナッジ理論から生まれた画期的サービスの一つです。

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    ナッジを実践する際の流れ

    ナッジにについてなんとなくわかっていただけたのではないでしょうか。

    ここからはナッジを実際に実践する際の流れについて紹介していきます。

    その前にナッジ理論の成り立ちについて軽く紹介していきます。

    • iNcentive… 行動・意思決定の動機を考える
    • Understand mapping… 意思決定のプロセスを図式化
    • Default… デフォルトを変えることによるアプローチ
    • Give feedback… 行動に対するフィードバックを与える
    • Expect error… 意思決定・行動の際のエラーを予測する

      この5つを踏まえて、企業の社長目線で「社員のジャンクフード消費量を減らしたい」
      というテーマでナッジを考えていきます。

      もちろん、実際には統計分析を使ったりすることがベストですが、ナッジ理論の感覚を掴んでいただきたいためかなり簡略化して紹介しています。

      iNcentiveについて

      ナッジ理論を実践するにあたって、最初にするべきなのは行動・意思決定の動機を考えることです。

      正しい行動も間違った行動もその裏にはその意思決定を下した理由があります。

      どうしてジャンクフードばかり食べてしまうのか?

      このような疑問に対して徹底的に探る必要があります。

      Understand mappingについて

      次に意思決定をする流れを見える形に変換することが大切です。

      先ほどは「図式化」と書きましたが、深く考える必要性はありません。

      「社員が食べるジャンクフードを減らしたい」というテーマでナッジを行うとします。すると下記な流れをイメージし、実際に文字化・図式化すればいいのです。

      ジャンクフードを食べる要因
      近くにマクドナルドがある→お昼前になると窓から見える→マクドナルドが食べたくなる
      休憩時間が短い→食事に使える時間が短い→ジャンクフードで済ませてしまう
      社員食堂の品揃えが薄い→社員食堂に魅力を感じない→外で安いものを探すとジャンクフードがある

      このような流れを掴むことでどのようなナッジを行えば効率が良いかを考えます。

      Defaultについて

      先ほど、無料会員から有料サービスへ移行することをデフォルトにすることでナッジしているという例を挙げましたね。

      このようにデフォルトを変えることで人間の行動は大きく変わる可能性があるのです。

      例えば、社員食堂で食事をすることをデフォルトにしてしまえば、必然的に社員のジャンクフードの消費量は減るはずです。

      ならば、社員食堂のメニューを充実させたり、社内で広報活動を行うようにすればいいかもしれませんし、企業によっては社長自らが率先して社員食堂を利用するなんて手も使えるかもしれません。

      デフォルトを変えることで人間の意思決定・行動は大きく変わってきます。

      Give feedbackについて

      ジャンクフードが体に悪いのがわかっていて食べてしまうのはなぜか。

      それは体に悪影響の出るまでの期間が長いからです。
      つまり、フィードバックを受けるまでの時間が長いのです。

      だから先の健康異常にその場の快楽を求めてしまいます。

      人間はフィードバックを早く受けるものほど、行動に影響を受けやすくなります。

      例えばジャンクフードの消費を抑える場合、昼食後のカロリー計算、食べたものの成分を見るようにすれば自分の摂っている栄養の偏りに気づき、改善されるかもしれません。

      Expect errorについて

      意思決定に対するプロセスが複雑であった場合、人間の判断ミスは多くなります。

      その判断ミスを予測し、意思決定するまでの選択肢を体系化することで判断ミスは減らすことができるでしょう。

      例えば、周りに無数に飲食店がある中で目の前にマクドナルドがあるとジャンクフードに流されがちですが、食事の選択肢に定額制の宅食サービスのようなものがあれば変わってくるかもしれません。

      選択肢を整理することも重要です。

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      ナッジを実践する際のポイント

      最後にナッジ理論を実践する際に重要なポイントを紹介します。

      そのポイントは頭文字を取って”EAST”と呼ばれています。この”EAST”について解説していきます。

      Easy (カンタン)

      行動に移す、意思決定をするにあたってやはりカンタンにできなければ人々は正しい判断をすることが難しくなります。

      先ほどのジャンクフードの例も同様です。あまりにも飲食店が多すぎると惰性でマクドナルドを選んでしまったりするのです。

      選択肢を絞ったり、行動に移すのが比較的カンタンな仕組みを作ることがナッジにおいて大切になってきます。

      Attractive(魅力的)

      ナッジを受けた人が、魅力を感じなければ正しい判断をすることができません。

      先ほどの例で見ると、ジャンクフードに替わって提示されている食事が美味しかったり、リーズナブルであることが必要なのです。

      ナッジが素晴らしくても、魅力がなければ効果を発揮しません。

      いかに魅力を伝えるかが大切なのです。

      Social(社会的選好)

      人間は周りの人の行動や意見に大きく影響されてしまいます。

      周りの人がやってるから…
      自分だけ違うのが嫌だから…

      このように考えるのは一見情けないように見えて普通のことなのです。

      このように流されて誤った選択をする人も多くいます。それに対するケアが大切になってくるのです。

      Timely(タイミング)

      タイミングも非常に重要な要素になってきます。

      例えば、老後2,000万円問題のさなかに年金を払うナッジを行ったところで誰も反応しないでしょう。

      時代の流れや傾向を見た上でナッジを実践してみてください。

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      ナッジ理論は奥が深い!

      いかがでしたか?

      この記事を読んだ方は、ナッジとは何か、そして実践例や実践する方法について理解できたのではと思います。

      ナッジ理論は奥が深く、学べば学ぶほど、自分の仕事や生活に活用することができます。

      もっと学びたいと感じた方はぜひナッジを提唱し、2014年のノーベル経済学賞を受賞したリチャードセイラー氏の『実践 行動経済学』を読んでみることをオススメします!

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